お盆に想う
8月は、日本人にとって特別な月であります。お盆を迎え、家族で祖先を偲ぶとともに、国家のために尊い命を捧げられた御英霊に感謝と哀悼の誠を捧げる月でもあります。本年は終戦より80年の節目の年にあたり、その想いは一層深いものとなりました。
岐阜県出身戦没者のご遺書パネル展
先日、岐阜県図書館で開催されておりました「岐阜県出身戦没者のご遺書パネル展 ~届け!日本を守った若者たちの想い~」を見学する機会を得ました。主催は「未来へつなぐぎふプロジェクト ~終戦80年から未来へ~」であります。
会場には、80年以上前に戦地へ赴かれた43名の方々のご遺書が、丁寧にパネルとして展示されておりました。父母へ、妻へ、そして子へ。残された時間がわずかであることを知りながら、乱れのない筆致で綴られた言葉の数々は、決して悲壮なものばかりではなく、家族への深い愛情と、そして故郷である日本、岐阜の未来を思う気概に満ちておりました。
一枚一枚に心を寄せて拝読する中で、込み上げるものがありました。これ以上ないほどに澄んだ、心のこもったご遺書であります。彼らが守ろうとしたものは何であったのか。現在の平和と繁栄は、彼らの尊い犠牲の上に築かれていることを、改めて胸に刻んだ次第であります。感涙とともに、感謝の念を禁じ得ませんでした。
愛知県護国神社での献灯祭
また、愛知県護国神社におきまして執り行われました献灯祭に参列をし、御英霊に対し哀悼の誠を捧げて参りました。
夕闇の中、境内に並べられた数多くの献灯。一つ一つの灯りには、御遺族や県民の皆様の祈りが込められております。私も献灯を奉納させていただき、静かに手を合わせました。風に揺れる柔らかな灯火は、御霊を慰め、今を生きる私たちを見守ってくださっているかのように感じられました。
元陸上自衛官として、また現在は愛知県議会議員、防災士として地域の安全に携わる者の一人として、この8月の行事には特別な思いを持って臨んでおります。
自衛官であった頃、国民の生命と財産を守るという職務の重さを教えられました。それは、有事に際しては自らの命を顧みず任務を全うするという、極めて重い覚悟を伴うものであります。先の大戦において、国を想い、家族を想い、戦地に赴かれた若者たちの想いと、現在の自衛官、そして私自身がかつて抱いた「国を守る」という想いは、時代や制度は異なれど、その根幹において通じるものがあると信じております。
平和に想う感謝
私たちが享受している平和は、決して当たり前に与えられたものではありません。先人たちの尊い犠牲と、戦後復興に尽力された方々のたゆまぬ努力の上に成り立っております。終戦から80年という歳月が経ち、当時の記憶を直接語り継げる方が年々少なくなっている今だからこそ、私たち現役世代が、その記憶と感謝の心を確実に未来へつなぐ責務があると考えております。
お盆の時期、ご自宅でご先祖様をお迎えになる方も多いことと存じます。その中にあって、どうか一度、護国神社へ足をお運びいただき、あるいはご家庭で、祖国のために散華された御英霊に思いを馳せていただければ幸いに存じます。
戦没者の方々が最後に願われたのは、愛する家族の幸せであり、日本の平和でありました。その願いに応えることこそが、今を生きる私たちの使命であります。県政の場におきましても、愛する郷土と、日本の未来を守るため、微力ながら全力を尽くして参る所存です。
御英霊の御霊の安らかならんことを、心よりお祈り申し上げます。



