南部ふみひろQ&A

南部ふみひろがどんな政治理念を持っているのか、その土台はどこにあるのか、をQ&A形式でご紹介します。

政治理念・価値観

― 政治家として大切にしている価値観は何ですか?
命と暮らしを守ることです。私は18歳から24歳まで自衛隊に所属し、国防に携わる中で「国を守ること」の大切さを体感しました。国を形づくる三要素は、国民・主権・領域(領土・領海・領空)です。議員には多くの使命がありますが、私にとって最も大切なことは「命と暮らしを守ること」であると心得ています。

― 議員としての「信念」や「原点」となる体験はありますか?
自衛官時代、同世代から「人殺し」「自衛隊は憲法違反」となじられ、自分の存在を否定されたように感じた経験が大きな転機でした。

私は陸上自衛隊に入隊すると同時に、愛知大学車道校舎の夜間部に通い始めました。愛知大学は、旧満州にあった日本人学校「東亜同文書院」を母体に、戦争終結後に引揚者の教員や学生らが中心となり、昭和21年に豊橋市で設立された大学です。私が入学した昭和53年当時は、まだ学生運動の名残があり、中国とのつながりもあって、教授や学生の中には活発な左翼活動家もいました。

入学して最初に受けた「法学概論」では、教授から「自衛隊は憲法9条に照らせば違憲であり解体すべき」と断じられました。自衛隊と大学生活の両立に意欲を燃やしていた矢先の授業であり、強い衝撃と憤りを覚えました。さらに、構内では毎日のように「戦争反対」「憲法違反」と記した赤旗新聞やビラが配られ、自分の存在を否定されるような不安を抱えました。

しかし、6年間の自衛隊勤務を通して「自国を守るために自衛力は不可欠だ」という確信を持つようになりました。その一方で、憲法改正は自衛官の努力だけでは実現せず、政治の力でしか成し遂げられないことを悟りました。そこから政治に言い知れぬ魅力を感じ始め、政治家の書籍や新聞を読み漁るようになりました。

守山駐屯地近くに自民党から立候補予定の田辺広雄先生がいらっしゃることを知り、自ら志願して秘書にしていただきました。除隊後は秘書として働き始め、政治の世界へと歩みを進めました。私のライフワークは「憲法改正の実現」です。

― 政策判断で迷ったとき、何を基準に決めますか?
「不易流行」を心がけています。時代が移り変わっても人間が追い求める原理原則は変わりません。変えてはならない本質を守りつつ、方法は時代に合わせて柔軟に変える。常にその視点を大切にしています。

県民への姿勢

― 県民からの声をどのように集めていますか?
できるだけ直接お会いし、ご意見を伺っています。またメールでのご意見・ご要望もいただいております。

― 意見が対立する住民の声をどう調整しますか?
相反する意見をいただくことはよくあります。まずは双方のお話を丁寧に伺い、互いに話し合っていただける場をつくります。必要があれば私も同席し、合意点を見つけるよう努めています。行政への要望が多いため、行政機関にも働きかけ、一致点を探ることを心掛けています。

― 議員として最も大事にしている対象は何ですか?
私は創業者として小規模事業を営んできた経験から、地元の商工業者の支援を常に考えています。また、社会的弱者を守ることも大切にしています。

説明責任・透明性

― 政治活動や政策決定の過程をどう県民に伝えていますか?
「県政報告新聞」を発行し、郵送や新聞折込、ポスティング、手配布などを通じてお届けしています。また、ホームページやFacebookでも発信をしています。ただし、情報が特定の方に偏り過ぎないよう、今後さらに工夫していく必要を感じています。

― 自分の活動が批判されたとき、どう向き合いますか?
できる限り直接お会いし、ご意見を伺うようにしています。政治的思想は人それぞれですので、勉強の機会だと受け止めるようにしています。

― 政治資金や活動報告で工夫していることはありますか?
県民への説明責任を果たせるよう、丁寧に取り組んでいます。

議会活動・他議員との関係

― 会派や党派を超えた連携について、どう考えていますか?
是々非々の姿勢を基本としています。議会内の案件は自民党県議団が中心となって調整を行いますが、議会外の案件については私自身が他会派の議員と連携することもあります。自民党は過半数を有していますが、数に任せた専横を避け、他会派との丁寧な調整を重視しています。

― 議会内で意見が通らないときはどうしますか?
持論は展開しますが、最終的には県議団執行部の判断に従います。議会での意思決定は会派を軸に行われるからです。

― 議会改革や若手育成についてどう見ていますか?
委員会のネット中継やタブレット活用による資料削減など、開かれた議会と効率化の推進が必要だと考えています。若手育成については、自民党の学生部・青年部・青年局などで研修や活動が盛んに行われています。議会内では当選回数によって役職が与えられる仕組みですが、党として多様な人材を育成していく体制があります。

今後の展望・リーダーシップ

― 今後の任期で最も実現したいことは何ですか?
「教育」です。特に国語教育に力を注ぐべきだと考えています。読む・書く・話すの三要素のうち、「読む力」の徹底が重要です。インターネット依存の弊害として語彙力の低下が挙げられます。母国語を深く学ぶことこそが基盤であり、任期中にこの取り組みを推進したいと思います。

― 若い世代にどのような政治姿勢を伝えたいですか?
国際人とは、英語ができることではなく、自国の歴史や文化に誇りを持ち、他国の多様な価値観を尊重できる人のことです。若い世代には、自国に誇りを持ちながら世界に通じる人材へと育ってほしいと願っています。

人間性を引き出す質問

― 議員活動で一番つらかった瞬間は?
「あいちトリエンナーレ2019」における「表現の不自由展・その後」の企画展です。昭和天皇のお写真を燃やし踏みつけるなど、日本民族を侮辱する展示がありました。中止を求めて尽力しましたが実現せず、最終的には自民党県議団を離れるという苦渋の決断を迫られました。政策実現力や政府との連携を失う覚悟をした、非常に辛い経験でした。

― 日常生活で県民として意識していることは?
「慎ましく生活すること」です。私の実家は八百屋でしたが、大手スーパーに押され廃業しました。父は地方公務員、母はアルバイトで家計を支えてくれました。決して楽ではない生活の中で、両親が懸命に働く姿を見て育ちました。その経験から、お金の大切さを知り、過度な贅沢をせずに生きることを心掛けています。

― 政治家としての自分を一言で表すなら?
「知行合一の精神を持つ人」でありたいと思います。
知行合一とは、知識と行動を切り離さず一体と考える思想です。正しいと知ったことを実際の行動に移し、言葉と実践を一致させる姿勢を意味します。単に理念を語るだけではなく、日々の行動で示すことが政治家の責任であり、私自身もその精神を体現できる人間でありたいと考えています。